「こんなことなら、最初から全部日本都市開発さんに買ってもらうんだったよ…」

2017/11/22

土地をお売りいただいたある地主様に、そう言われたことがあります。

底地の買取を数多くさせていただいている当社にとっては間違いなく有り難いお言葉なのですが、
同時に複雑な思いもあるのが正直なところです。

その地主様は、お持ちの土地が非常に大きかったため、
お売りになるときに相談された税理士さんのアドバイスで、
土地をいくつかに分割されてお売りになりました。

全部丸ごとだと金額も相当なものになるため、
分割して何社かに売ったほうが結果的に高く売れるだろう、という判断です。

ところが、その時に買い取った会社の中に、
借地権者に対して非常に高圧的な態度に出たり、
評価や条件の面で不当ともいえる交渉をしたり、
ということをしてしまった会社があり、

借地権者の方々から不満とお怒りが噴出したのです。

そしてその不満は、高圧的で威圧感のあるその買取業者の社員ではなく、
いち個人に過ぎない元の地主さんに対するクレームとなって噴出してしまったのです。

結果、毎日のように元の借地権者さんからお怒りの電話が鳴り続けたそうです。
そうして、出たのが冒頭のお言葉でした。

「複雑な思いもある」と申し上げました。

当社が買わせていただいた土地のほうからは、
借地権者からのクレームは皆無だったからこそ頂いたお言葉でしたから、
当社にとっては最大の誉め言葉と受け取っても良いはずです。

しかし、そういう威圧的な態度をとる業者が存在するということは、
実は当社にとっても喜ばしいことではありません。

「底地」や「権利調整」という言葉そのものに、
そういう悪いイメージがついてしまいかねないからです。
それこそ、昔の「地上げ」という言葉と同じです。

当社には、他社に対して「そういうことをするな」と言う権限はもちろんありません。
しかし、少なくとも「我々はそういう仕事はしない」ということはできます。

日本都市開発では、引き続き皆様に喜んでいただける仕事をする。
それが、私達にできることです。